【チェコ記2】20170311(土)はじめてのワークショップ
日本人にとって大切なこの日、私は家族とも離れてチェコにいる。色んな人の人生のなかで大切なものがたくさん失われた日。それなのに私は、私の人生にとって大切なものってなんなんだろうな、なんて自分のことばかりまた考えている。
今日はプラハの中心地にあるカフェバー、unijazzでワークショップ。
観光中心地であるヴァーツラフ広場からもかなり近い立地でありながら、「通りから一本入った奥のビルで、入室前にベルを鳴らして戸を開けてもらって四階まで上がる」という関門のあるカフェ。
ただしここは音楽イベントや無料の映画上映、多文化のイベントなども多く若者にはかなり人気がある場所。今回は開店前の時間に実施させてもらった。
ひーこらと4階まで階段であがる。若者でないとたどり着けない場所ともいえるか。
チェコ語は固有名詞も含めて活用するため、文章の中の役割に応じて私の名前もサクイーとかになっちゃう。
そしてたくさん告知をしてもらったおかげで13人もの参加者が。彫刻刀がやや足りなくなった。みなさん英語がわかるらしかったので、実際にやりながら英語で説明。
一斉にはじめてもらい、みなさん黙々と次々に彫り続ける。
素材のある限り彫る!という静かなやる気に満ちていて、みなさんあまり質問もない。笑
素材がとても彫りやすい!と評判でした。
日本人が「小学校のときに木版画をやって以来の彫刻刀だ〜」というのと同様に、チェコ人は「子供の時にリノカット(ゴム版のような版画素材)をやって以来だ〜」という。
私がつくった図案を元にしてても、色使いやレイアウトが独特でとてもわくわくした。
念願だったチェコでの初めての正式なワークショップ。到着翌日で、蓋を開けてみればこれだけのチェコ人の方が集まってくれて、一心不乱にハンコを彫っている。という現実感がないままに、あれ、ここは日本だっけ?と一瞬思うくらい、どこにいても私がやっていることって変わらないのだなと、不思議な感覚に襲われた。黙々と熱中して、楽しそうに彫る人たちのこと、私は誰でも好きだなあ。